不安や悩みで仕事に集中できない…。そんなとき、どうしていますか?
フリーランスとして働いていると、仕事に集中したいのに不安や悩みで手が止まってしまうこと、ありますよね。
クライアントワークやタスク管理、収入の波など、ひとりで抱える負担が多いからこそ、心が落ち着かず作業が進まない…という経験をされた方も多いはずです。
今回は、そんな状態から抜け出すために私が実践している「不安や悩みの棚卸し」という方法をご紹介します。
なお、この記事は「仕事に取りかかれないときの対処法」の続編です。まだ読んでいない方は、ぜひ先にチェックしてみてください。
INDEX
「棚卸し」ってどういう意味?フリーランスにも効果あるの?
「棚卸し」というと、在庫管理などのビジネス用語を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかしここでは、「思考や感情を整理する手法」としての“心の棚卸し”について紹介します。
悩みを紙やデジタルツールに書き出すことで、頭の中のモヤモヤを可視化し、気持ちをスッキリさせる。
一見シンプルな方法ですが、タスクが山積みになりやすいフリーランスにとっては、特に有効なセルフマネジメント法です。
棚卸しってどうやるの?基本の3ステップ
棚卸しとは、頭の中にある不安や悩みを“見える化”し、今優先して取り組むべきことを明確にするシンプルな思考整理法です。
以下の3ステップで、誰でもすぐに実践できます。
👉今すぐ向き合うべき“1つ”を選ぶ
👉残りは保留にして脇に置く
①:不安や悩みをすべて書き出す(紙でもデジタルでもOK)
思いついたことをそのまま書き連ねるだけで構いません。
感情・不安・違和感・やり残しのタスクなど、どんな小さなことでも遠慮なく出しましょう。
②:今すぐ向き合うべき“1つ”を選ぶ
書き出した中から、今すぐ対処が必要な項目をひとつ選びます。
「○○さんに返信」「請求書の再確認」など、具体的なアクションに落とし込めるものがおすすめです。
③:残りは保留にして脇に置く
他の悩みは、すぐに解決しようとせず、別ページやフォルダに“保留リスト”として保存しましょう。
後日見返したときに、「もう気にならなくなっていた」と感じるケースも多々あります。
なぜフリーランスには「頭の棚卸し」が必要なのか?
フリーランスは、営業・制作・経理・クライアント対応など、多岐にわたる業務をすべて自分でこなす必要があります。
そのぶん、抱える情報量や責任も大きく、頭の中が常にフル回転している状態になりがちです。
そんなとき、TODOリストでタスクを整理するように、思考や感情も定期的に“棚卸し”しておくことが重要です。
これが、頭の中の混乱をリセットし、余計なストレスから自分を守る手段になります。
棚卸しを習慣化することで得られるメリットは以下のとおりです。
👉重要なことに集中できる
👉無意識に感じていたストレスと距離が取れる
*TODOリストの詳細は以下の関連記事もご覧ください。
悩みを棚卸しするとどんなメリットがある?
悩みや不安は、頭の中で複雑に絡まり合うと、それぞれは小さなことでも「手に負えない大問題」のように見えてしまうものです。
私もかつてこんな風に悩んでいました。
👉「クライアントとのやりとりがうまくいかない」
👉「納期と別案件が重なってパニック寸前…」
こうした悩みを棚卸しして書き出してみたところ、意外なことに気づけました。
👉一人で解決できない悩みは、考えるだけムダだった
👉時間が解決してくれる問題もある
👉そして、本当に大事なのは「今月の売上目標」だった
書き出すことで、感情に支配されていた頭が整理され、「今やるべきこと」が自然と浮かび上がってきました。
フリーランスの脳はなぜマルチタスクに弱いの?
私たちの脳には「ワーキングメモリ」という、一時的に情報を記憶して処理する能力があります。
これはいわば“脳の作業スペース”のようなもので、同時に処理できる情報の量には限界があると言われています。
フリーランスとして働くと、複数の案件、クライアント対応、スケジュール管理、経理業務など、日々マルチタスクの連続です。
その中で、さらに「将来の不安」や「人間関係の悩み」まで抱え込んでしまうと、脳の処理容量はすぐに限界を迎えてしまいます。
本来なら「今やるべき仕事」に集中したいのに、心のどこかで別の悩みがグルグル回っている…。これでは集中力が分散し、作業効率も大幅に低下してしまいます。
つまり、フリーランスの脳がマルチタスクに弱いのではなく、“脳の設計上”、そもそも誰でも限界があるということ。
だからこそ、悩みは頭の中にため込まず、外に出して整理する=棚卸しする習慣が大切なんです。
悩みは書くだけで本当に解決できるの?
実は、多くの悩みは「書くだけで軽くなる」ことがあります。
書いたからといって問題そのものが即座に解決するわけではありませんが、頭の中で漠然としていた不安やストレスが、言語化することで整理され、客観視できるようになるのです。
たとえばこんなこと、思い当たりませんか?
👉家族との時間が取れず、罪悪感や焦りを感じている
👉苦手なクライアントとのやり取りにストレスを感じている
こういった感情は、頭の中に閉じ込めたままだと、必要以上に大きく膨らんでしまいます。
ですが、紙やテキストに書き出すことで「自分は何に対してどう感じているのか?」がはっきりし、「意外と小さな問題かもしれない」と思えることも少なくありません。
特にフリーランスは、相談相手が身近にいなかったり、愚痴を吐き出す場がなかったりと、感情をため込みやすい環境です。
だからこそ、自分自身と対話するツールとして“書く”ことが、シンプルながらとても有効なのです。
また、書いているうちに「自分が本当に望んでいること」や「やるべき優先順位」が見えてくることもあります。
これは、ただ悩みを吐き出すだけでなく、“思考の整理”にもつながる大きな効果です。
棚卸しはいつ・どのくらいの頻度でやればいい?
棚卸しは一度だけでは効果は長続きしません。
書き出した悩みは保存しておき、定期的に見返すようにしましょう。
👉未解決の悩み → 優先順位を再確認する
👉新たな悩み → 追加して分類する
このサイクルを習慣化すると、フリーランス特有の「常に頭がフル稼働している状態」から抜け出しやすくなります。
まとめ|フリーランスが悩みを整理して集中力を取り戻すには?
フリーランスとして活動していると、すべてを自分でこなさなければならず、不安や悩みをため込みやすいものです。
そんなときは、頭の中を“棚卸し”してみてください。
悩みを書き出すことで気持ちが整理され、集中すべきことが見えてきます。
最初は慣れないかもしれませんが、定期的に続けることで、仕事にも心にも余裕が生まれますよ。