フリーランスとしてデザインやサイト制作の仕事をしていると、次のような「困った経験」をしたことはありませんか?
👉 こちらから何度連絡しても、まったく返事がこない…😂
👉 納期直前なのに、連絡がつかない…😭
「いやいや、そんなことある?」と思う方もいるかもしれませんが、
これらは実際に私がフリーランスとして体験した、ほんの一部の出来事です。
そしてこれは決して特別なケースではなく、誰にでも起こり得る話です。
だからこそ今回は「そんな状況に直面したらどう動けばいいの?」「そもそも、そうならないための準備はできるの?」というテーマで、具体的な対処法と予防策をお伝えしたいと思います。
INDEX
クライアントと連絡が取れないときのパターン別対処法
フリーランスとして活動していると、クライアントとの連絡が途絶える場面に遭遇することがあります。
その背景や理由によって適切な対応は変わってきますので、ここでは3つのパターンとその対処法を紹介します。
返事が遅いクライアントの場合
「ちょっと返事が遅い」レベルなら誰でもありますが、1ヶ月以上音沙汰がない場合は案件の進行に大きな影響を及ぼします。
フリーランスは納期やリソース管理もすべて自己責任。
そのため、レスポンスが遅いクライアントとはやり取りのルールを明確にしておきましょう。
「いつまでに返事がなければ作業を止めます」といったラインを決めておくのも有効です。
案件が長期間放置されている場合
案件が放置される主な原因として「クライアント側での優先度が下がってしまったこと」が考えられます。
他にも、予算の都合や社内事情で案件が止まってしまうことはよくあります。
このようなときは定期的に進捗を確認しつつ、他の仕事を進めておくのがベストです。
切り替えて他のお仕事に注力する方が気分転換にもなりますし、いつまでも待っているだけでは時間がもったいないですね。
要望がルーズなクライアントの場合
納品直前に「大事な仕様を伝え忘れていました…」と言われることも珍しくありません。
このようなケースは、制作側にとって非常に困りますね。
フリーランスは1件のミスが信用問題につながるため、事前にクライアントの性格や対応傾向を把握しておきましょう。
うまく主導権を持って相手をリードする意識が大切です。
事前にトラブルを防ぐためにできること
「クライアントと連絡が取れない」「納期が守られない」
――こうした問題は、案件が始まる前の準備次第でかなり防ぐことができます。
ここでは、誰でも実践できる3つの予防策を紹介します。
小さな案件でも契約書を交わすクセをつけよう
「知人からの紹介だから」「少額案件だから」
──こうした油断が後のトラブルにつながることも多いです。
フリーランスである以上、「言った・言わない」のトラブルは避けたいところですよね。
納品日・報酬額・中断時のルールなどを明記した簡易な契約でも構いません。
書面やPDFで残しておくだけでも大きな安心材料になりますので、これは必ずやるべきです。
契約書テンプレートは無料で手に入る!
「契約書なんて難しそう」と思うかもしれませんが、実はフリーランス向けの無料テンプレートが多数公開されています。
フリーランス協会や経済産業省のサイトなどからダウンロード可能で、必要な項目を入力するだけで使えるようになっています。
制作範囲やスケジュールを明確にする
制作のスコープ(範囲)をあらかじめ明確にすることで、後出しの仕様変更や無茶な修正依頼を防げます。
例えば以下のようなルールを見積書や契約書に明記しておくことで、トラブルの未然防止や請求時の根拠としても有効です。
👉 画像素材はクライアント側でご用意いただく前提と合意しておく
👉 最終納品後の修正対応期間:納品から7日以内まで対応可 などと期限を決めておく
「どこまでが依頼内容か」をはっきりさせておくことは、フリーランスとしての仕事を効率的に進めるうえでも非常に重要です。
また、GoogleスプレッドシートやNotionなどを使い、進捗や納期をクライアントと共有しておくと安心です。
どのタイミングで何をするのか、お互いに把握しておくことで「言った・聞いてない」のミスコミュニケーションを減らせます。
バッファーを見込んだ見積を出そう
「トラブルが起きる前提」でスケジュールと費用を設定しましょう。
納期の遅れや緊急対応が発生しても困らないように、余裕を持ったスケジュールと料金設計が必要です
👉 案件の進行が不安定・遅延しそうなクライアントに対して、プロジェクト拘束費として全体金額の5〜10%を追加計上。
👉 「納品3営業日以内の修正対応」には、基本作業費の+20%を加算する前提で見積もりに記載
こののようにあらかじめ決めておけば、後からのトラブル対応もスムーズになりますね。
最終手段:「これはヤバい」と思ったら売上回収に切り替えよう
「クライアントに確認の連絡を入れたのに、いつまでも返事が来ない😢」
さすがにもうこれはダメだと思ったら、いつまでもダラダラ案件を続けるのではなく「売上回収」に方針を変える勇気も必要です。
「自分の労力を無駄にしない」ためにも、この線引きのタイミングもけっこう重要なんです。
あらかじめ「案件終了ルール」を決めておくと楽
たとえば「〇日以上連絡がなければ案件終了とみなす」など、終了条件を契約書やメールで明示しておけば、精神的な負担が大きく軽減されます。
フリーランスとして長く活動するには、「切り替えライン」を自分の中で持っておくことが大切です。
連絡が取れなくなった場合でも報酬は請求できるの?
残念ですが、連絡がルーズなクライアントは支払いにもルーズな傾向があるのが実情です。
途中で連絡が途絶えたとしても、契約書で「作業途中の支払い条件」を定めていれば請求は可能な場合がありますので決してあきらめないでください。
また、メールやチャットの記録を残しておけば、どこまで作業が進んでいたか証明する材料になります。
「内容証明郵便」などの方法で請求書を送るのも法的な手続きの一歩です。
いずれにせよ、フリーランスは自分で自分を守る意識が何より重要です。
クライアントの特性を事前に見抜こう
この記事はクライアントを責めることを目的としたものではありません。
フリーランスとして「リスクを予測しうまく立ち回ることも大切だ」と言いたいのです。
クライアントとの最初のやり取りからクセやスピード感などを見抜き、「この案件…ちょっと長引くかも?」と感じたらあらかじめ予防線を張っておく。
こういう立ち回りも自分を守る上でとても大切なんです。
まとめ:フリーランスは“自分で守る”ことが最大の武器
案件の放置や音信不通といったトラブルは、フリーランスにとって避けて通れない課題のひとつです。
大切なのは冷静に対処し、事前にしっかり備えること。
契約・スケジュール・見積・コミュニケーションなど、どれも「自分を守る仕組みづくり」の一部です。
この記事が、同じような悩みを抱えるフリーランスの方々の一歩踏み出すヒントになれば幸いです。