「フリーランスって、自由でいいよね〜」
このセリフ、もう何度言われたかわかりません。たしかに出勤もなければ、上司もいない。好きな場所で働けるし、仕事を選ぶ自由だってあります。
だけど、15年以上フリーランスWebデザイナーとしてやってきた立場から言わせてもらうと——それ、ちょっと違う部分もあるのかな、と。
“自由”って、ほんとにそんな軽いもんでしょうか?今回はそんなイメージに対して、フリーランス15年のわたしの実体験を交えながら、リアルな部分をお話ししていきます。
- 「フリーランス=自由」だと思って独立を考えているWebデザイナーの方
- 今の働き方にモヤモヤしていて、自由の意味を見直したい方
- クライアント対応やスケジュール管理に悩みがあるフリーランス
- 自由に提案したいけど、なかなか通らず悩んでいるデザイナー
自由は「もらうもの」じゃなく「つくるもの」
よく言われる「フリーランス=自由」だけど、ほんとの自由って、時間も人間関係も働き方も、自分で設計して動かせる力があってこそ手に入るものだと思います。
つまり、自由そうに見える人も、実はめちゃくちゃ動いてるってことですね。
見た目はそう見えなくても、中身はめちゃめちゃタフ。その”ギャップ”こそが、フリーランスのリアルです。
「人間関係から自由になりたい」は、半分ホントで半分ウソ!?
フリーランスになる理由でよく聞くのが、「職場の人間関係がつらくて…」という話。――正直、わたしもそうでした。会議や上司の顔色、社内の空気読み…もう限界、って感じで、独立したところもあるんですよね。
でも実際は、人間関係がなくなるわけじゃないですよね。むしろクライアントや外注さんとの関係は、めちゃくちゃシビア。ひとつのやり取りで信頼が崩れ、仕事が飛ぶこともあります。
フリーランスの自由って、「誰と付き合うかを選べる」ってところにあると思います。でもそれは同時に、「孤立するリスクを自分で背負う」ってことでもあるんです。
だからこそ、自分にとって”本当に必要な関係”を見極める力が問われますね。
「時間が自由」は””仕組み”がある人の特権
フリーランスの魅力としてよく言われるのが、「時間を自由に使える」ってやつ。これは、まぁだいたいその通りかなと思います。
独立したら、会社のスケジュールに縛られることはなくなります。でもその分、納期もタスクも全部自分でコントロールしなきゃ進まない。自由なぶん、行動を律する”仕組み”がめちゃくちゃ大事になります。
わたしは「午前は考える系の仕事、午後は手を動かす作業」とざっくりルールを決めてます。他にも、「このタイプの会合は出ない」「こういったジャンルの情報は見ない」のような“やらないルール”も意識的に設計しています。
自由って、好き勝手に動けることじゃなくて、自分でルールをつくれる力なんですよね。それにやりやすさを感じる人は、フリーランスは天職だと思います。
アイデアで勝負できる。でも責任も全部、自分。
フリーランスWebデザイナーになって一番変わったのは、自分のアイデアをそのまま提案できるようになったことです。
「このデザインどうでしょう?」って、クライアントにダイレクトにぶつけられる。反応も早いし、テンポもいい。これがめちゃくちゃ楽しいんですよね。
でも当然、うまくいかなかったときの責任も全部自分。上司が代わりに謝ってくれるわけじゃないし、トラブルが起きても自分で考えて、自分で動くしかない。
もちろん、相談できる仲間がいる場面もあります。でも、動くのはあくまで自分。だからこそ、この責任の重さを“やりがい”に変えられる人。なにより「自分のアイデアで勝負したい」って本気で思える人には、フリーランスは最高の舞台になるはずです。
【まとめ】「自由に働く」はゴールじゃなく、育てていくプロセス!
「フリーランスって自由でいいよね〜」と言われるたび、ちょっとモヤっとします。実際は、毎日、自分で選んで動くことの連続。そこには不安も責任もセットでついてきます。
でも、その分だけ“自分らしい働き方”をつくっていけるのも事実。自由って、好き放題できることじゃなくて、「選べることが武器になる」状態なんですよね。
「自由になりたい」じゃなく、「自由を育てる力をつけたい」。そう思えたとき、フリーランスとして一段ステージが上がってるかもしれません。
ちょっと、未来が楽しみになってきませんか?