フリーランスで働いている方の中には、「住宅ローンがあるのに、もう1本ローンって組めるのかな…?」という疑問を持つ方も多いと思います。
入金のズレや急な出費が重なると、お金は“静かに揺れる船”のように不安定で、つい最悪のパターンを想像しがちですね。でも、実は住宅ローンがあっても追加で借りられるケースは普通にあるんです。見るべきポイントさえ知らないだけなんですね。
ということで、この記事では、審査の判断基準、通りやすい状況・通りにくい状況、そして借りにくい時の代替手段までまとめて解説しますので、ぜひチェックしてくださいね!
- 住宅ローンや他の借入があり、「追加で借りられるのか?」と不安を抱えているフリーランスの方
- 入金ズレや突発的な支出で、資金繰りにモヤモヤした経験がある個人事業主の方
- 審査に落ちた理由が分からず、何を改善すればいいのかを知りたいクリエイター・スモールビジネス層の方
- 借入以外の選択肢(共済貸付・ファクタリングなど)も含め、安心して取れる資金調達法を知っておきたい方
住宅ローンがあっても「追加借入は可能」。ただしフリーランスは審査基準がシビア
追加で借りるかどうかは、“ローンの本数”ではなく“返済能力(返済比率)”で決まります。
ここを誤解している人はとても多いですね。
銀行は「2本もローンがあるからダメ」とは判断しません。むしろ、👇ここを淡々と見ているんです。
- 今の収入で返せるか?
- 直近の事業は安定しているか?
- 他の支払いに遅れはないか?
フリーランスは給与のように“毎月の収入が一定”ではないため、ここが少しシビアに見られる傾向にあります。ただ、事前にちゃんと準備すれば普通に通る余地はあります。
「ローンがある=もう終わり」ではないので安心してくださいね!
銀行がチェックする4つの審査基準|返済比率・所得・信用情報・事業の健全性
住宅ローンがあっても借りられるかどうかは、この4つでほぼ決まります。
- 返済負担率(返済比率)が基準内かどうかを確認
- 直近2〜3年の売上・所得の安定性があるか?
- 既存ローンの返済状況(信用情報)に問題がないか
- 事業の健全性(青色申告・帳簿の整理)が評価される
①返済負担率(返済比率)が基準内かどうかを確認
まず銀行が必ずチェックするのが、この「返済比率」です。
ざっくり言うと “年収(所得)のうち、返済に充てていいのは25〜35%まで”という考え方で、ここを超えると追加借入はグッと難しくなります。
たとえば、年収300万円の場合、年間返済の目安は75〜105万円ほど。もちろん、ここには「住宅ローン・カードローン・その他すべての借入」が合算されます。
返済比率がオーバーした状態では、銀行は「返済に余裕がない」と判断します。仕組みはとてもシンプルですが、ここを把握しているだけでも“借りられるかどうか”の判断が一気にクリアになります。
②直近2〜3年の売上・所得の安定性があるか?
フリーランスは給与のように毎月一定の収入があるわけではありません。だからこそ、銀行は「ここ数年の数字の流れ」を慎重に見るわけですね。
- 売上が大きく上下している
- 前年だけガクッと下がっている
- 経費が増えすぎて利益が細い
こうした状態は「返済の余力が読みにくい」と判断されがちです。
反対に、“3年連続で横ばい〜わずかに増加”みたいな安定した推移は、とても好印象になります。
売上の絶対額よりも「ブレないこと」が、フリーランスの審査では強い武器になりますね。
③既存ローンの返済状況(信用情報)に問題がないか?
「1回の遅延でもアウトなの?」と不安になる人は多いですが、そこまで極端ではありません。ただし、信用情報は審査で確実に見られるポイントです。
実務では、こんな判断がよく行われます。
- 「1年前に通信費が1週間遅れた」程度 → そこまで重く扱われない
- 「数か月以内に複数回の遅延がある」 → 厳しく評価される
つまり、影響するのは “遅延の重さと回数”。軽微なものは問題視されにくいですが、繰り返すと審査に大きなマイナスとなります。
「過去に少し遅れたことがある」だけで諦める必要はありません。
④事業の健全性(青色申告・帳簿の整理)が評価される
銀行は、フリーランスの“お金の扱い方”をとてもよく見ています。
- 青色申告をしている
- 青色申告決算書が整っている
- 経費の根拠が明確
- 事業口座と生活口座を分けている
こうした状態は 「この人は事業管理がしっかりしている」と評価され、審査が有利になります。
逆に、生活費と事業費が混在している口座は、銀行から見ると将来のリスクとして認識されがち。帳簿が整っているだけで、同じ売上でも“信用の見え方”が変わります。
追加で借りられるケース|フリーランスでも審査が通りやすい条件とは?
フリーランスでも、条件がそろえば追加借入は普通に可能です。
ここでは、銀行が「この人なら返済できそうだ」と判断する典型的なパターンをまとめます。
返済比率が基準内で、無理のない返済計画が見える場合
返済比率が25〜30%前後に収まっていると、銀行は「返済余力がある」と判断します。数字が示す安心感は大きく、追加借入がスムーズに進むことが多いですね。
返済比率が整っているだけで、審査の空気がガラッと変わることもあります。
固定費が少なく、キャッシュフローの流れが安定している場合
デザイナー・ライターなど、固定費の少ない職種は特に有利です。売上からの“実際の手残り”が大きいと、銀行は返済力を高く評価します。
日々の生活費やサブスクを見直すだけでも、キャッシュフローの見え方が改善し、審査に好影響を与えます。
信用情報(支払い管理)が整っており、口座の動きが読みやすい場合
銀行は「お金の扱いが雑かどうか」を意外とシビアに見ています。
- 支払い遅延がない
- クレジット明細が整っている
- 収入が事業用口座に安定して振り込まれている
これらの状態は「管理能力が高い」と判断され、審査にプラス材料となりやすいです。
追加で借りられないケース|住宅ローンが“ブレーキ”になる理由と対策
逆に、「これは慎重に見たい…」と銀行が構える状況もあります。
フリーランスほど気づきにくいところなので、先に知っておくと安心ですね。
返済比率がオーバーし、返済負担が大きく見えるケース
返済比率が35%を超えると、銀行は一気に慎重になります。
「このまま出費が続いたら返済が苦しくなるかも」と判断されるためです。
返済比率は数字でハッキリ出るため、説明でごまかすことはほぼできません。だからこそ、事前に計算して“自分の立ち位置”を把握することが大切です。
売上が不安定、または昨年だけ大きく落ちているケース
フリーランスでは珍しくありませんが、銀行から見ると「翌年の収入が読みにくい人」に分類されます。
ただ、売上が落ちた理由が「大型案件に集中した」「学習期間を取った」など説明できる内容なら、追加資料で理解される場合もあります。「数字だけでは伝わらない事情」は、丁寧に説明すると評価が変わることがあります。
家計と事業の線引きが曖昧で、口座の動きが追いにくいケース
銀行は、“お金の流れが読み取れない状態”を最も嫌います。
- 生活費と経費が同じ口座
- 現金引き出しが多く用途が不明
- 月によって出入りが乱れすぎている
こういった状態は“管理が甘い事業者”と判断され、審査にマイナスとなります。逆に言えば、口座を分けるだけで見え方が劇的に変わることもあります。
どうしても借りられないときの代替手段|フリーランス向けの安全な資金調達方法」
追加借入が難しくても、手が完全に詰まるわけではありません。
借入以外の「現金を確保する方法」も存在しますし、むしろ、フリーランス向きの選択肢も多いです。
①小規模企業共済の貸付制度(低金利・スピード対応)
積み立てている人なら“自分の積立金”を担保に借りられる制度です。返済スケジュールも柔軟で、金利も低め。急ぎの資金にも対応できます。
フリーランスの“いざ”に最も頼れる制度のひとつですね。
②ファクタリング(売掛金の早期資金化で借入扱いにならない)
「来月の入金を今日の現金にする」方法です。借入ではないため、信用情報は関係なく、審査に落ちた人でも問題なく使えます。
返済比率にも影響しないので、住宅ローンを抱えている人にも相性が良い選択肢じゃないかと思います。
③日本政策金融公庫(フリーランスが利用しやすい公的融資)
公庫は民間と違い、売上の上下より“事業内容・計画”を重視してくれます。
フリーランスの事情に理解があり、対話ベースで融資を進めてくれる点が大きな特徴です。
④クレカ一時金・キャッシングは慎重に
便利ですが、返済比率にカウントされるため追加借入には影響しますね。
一時的なつなぎとして“最終手段”的に使うのが無難な選択肢です。
【まとめ】追加借入の可否は“返済比率×事業の見える化”で大きく変わる!
フリーランスでも、住宅ローンがあっても、追加で借りられる可能性は十分あります。
- 返済比率がどれくらいか?
- 売上の流れが安定しているか?
- お金の動きが整っているか?
ポイントは☝️この3つを押さえること!
そして、万が一借りにくい状況でも、共済貸付・ファクタリング・公庫といった代替手段もあるので、決してあきらめないこと!!
「もう借りられないかも」という不安は、仕組みを知るだけで驚くほど軽くなるものです。この記事が、その一歩を踏み出す助けになれば幸いです。
