開業届を出したばかりの頃って、期待と同じくらい不安も多いですよね。
「売上はまだ少ないけど、節税って必要?」──そんな声もよく耳にします。
多くのフリーランスが、開業1年目の頃に同じような”お金の備え”に悩むものです。銀行口座に報酬が入るようになっても、「いざという時の保証」がなく、不安を感じるケースは少なくありません。
こうしたタイミングで、多くの人が将来の備えとして検討し始めるのが「小規模企業共済」です。
そこで今回は、小規模事業共済の制度の仕組みや加入タイミング、初年度でも損をしない始め方を、わかりやすく解説します。
- 開業したばかりで「節税」や「老後資金の備え」に不安を感じているフリーランスの方
- 「小規模企業共済」という言葉は聞いたことあるけど、仕組みや始め方がわからない方
- 所得が少ない状態で加入しても損をしないか知りたい方
- iDeCoなど他の制度とどう違うのか整理して判断したい方
開業1年目のフリーランスでも加入OK!小規模企業共済とは?【節税と将来の備えを両立】
「共済」という言葉、正直ピンと来ない人も多いのではないでしょうか?
小規模企業共済はざっくり言うと、フリーランスや個人事業主のための”退職金制度”です。
国がバックアップする「中小機構」という公的機関が運営しており、毎月1,000円〜7万円まで、自分で金額を決めて積み立てることができます。
そして、なにより大きな特徴が、掛金の全額が「所得控除」になること。たとえば年12万円積み立てれば、その12万円まるごとが課税対象から引かれる=節税になります。
さらに、退職や廃業時に一括または分割で受け取ることもできるので、いわば「将来の退職金+節税」を同時に実現できる制度ということですね。
「自分で積み立てながら、税金が減る」──そんなオイシイ制度あるの??と疑いたくもなりますが、大丈夫です!これ、ちゃんと”国が公式に認めた”方法なんですよ。
所得が少なくても損しない!フリーランス1年目が小規模企業共済を始めるべき理由
「まだ収入が少ないから、節税にならないのでは?」──そう思う人も多いでしょう。
たしかに、高所得の人ほど控除の恩恵は大きいですが、実は所得が少ない時期こそ始めるチャンスなんです。
月1,000円から始められる柔軟な掛金設定
まず、掛金は月1,000円からでOK。この金額なら、ランチ1回分ほどの負担でスタートできるので、初めての方でも気軽に試せますよね。
しかも、翌年以降、売上や生活に余裕が出てきたタイミングで金額を増やせば問題ありません。つまり、小さく始めて少しずつステップアップできる仕組みになっているんです。
「まずは制度を体験してみたい」「いきなり大きな金額は不安」という人でも、”少額で節税の仕組みを実感”できるのが小規模企業共済の魅力です。
所得が少ない年でも節税効果あり
それに、積み立ては「経費」ではなく「控除」なので、たとえ利益が少なくても確定申告でしっかり反映されます。
「売上ゼロ=加入できない」なんてことはないんですね。
わたしも開業1年目は年収100万円台とかでしたが、それでも、月3,000円だけ積み立てを続けた結果、翌年の税額が数千円減りました。
「ちょっとでも控除がある」ことで、精神的な安心感も全然違いますよね。
つまり「所得が低い=損」ではなく、「始めない=機会損失」なんです。
フリーランスはいつから小規模企業共済に入るべき?【ベストタイミングと注意点】
開業届を出したらすぐ加入がベスト!
小規模企業共済は、開業届を提出したその瞬間から加入資格が生まれます。つまり、税務署に開業届を出したタイミングこそが、加入の”最適スタートライン”といえるでしょう。
加入月からすぐに所得控除が適用されるため、開業したその年のうちに手続きを済ませておけば、初年度でもしっかり節税効果を得ることができちゃいます。
年末ギリギリのタイミングでも間に合うケースが多いので、「今からでも遅いかな…」と思っている方も、まずは確認してみる価値アリですよ!
短期解約は損?元本割れを避けるコツ
ただし注意点もあります。
1年未満で解約すると元本割れのリスクがあるため、「短期でやめる前提」ではおすすめできません。なので、小規模企業共済は”コツコツ積み立てる中長期制度”として考えましょう。
「今すぐ節税より、未来の自分へのご褒美」くらいの気持ちで始めるのがちょうどいいですよ。
iDeCo・国民年金基金との併用で節税効果アップ
また、同じく節税につながる制度として、iDeCo(個人型確定拠出年金)や国民年金基金との併用も可能です。
それぞれ掛金が「所得控除」の対象になりますが、控除枠には上限があるため、無理のない範囲での設計が大切です。
これらはいずれも「将来の資金をじっくり育てる仕組み」なので、生活費や事業の余裕を考えつつ、掛金のバランスを見ながら上手に組み合わせるのが、賢い選択といえるでしょう。
フリーランスが実感する小規模企業共済の節税効果
年12万円の掛金でも節税になる理由
たとえば年間12万円(=月1万円)を掛けた場合、所得300万円の人なら約1.2万円ほどの節税効果があります。
「思ったより少ない…?」と感じるかもしれませんが、これは“税金が減った上で貯金もできている”という点に注目すべきです。
- 税金は減る
- ストック(貯金)は増える
普通の貯金ではただお金を貯めるだけですが、小規模企業共済なら積み立てながら節税もできます。
「税金が減る貯金」って、なかなかない仕組みだと思いませんか?
売上に応じて掛金を増減できる柔軟性
また、掛金は年1回見直せるので、売上が増えたタイミングで増額してもOK。逆に、厳しい年は減額もOKということです。
この柔軟さもフリーランスにはありがたいポイントじゃないかな。
小規模企業共済の加入方法をわかりやすく解説【金融機関・ネットどちらでもOK】
「気になるけど、手続きが難しそう…」と思う人も多いですが、まったくそんなことはありません。
加入までの流れ|相談から証書発行までの期間は?
大まかな流れは以下のとおりです。
- 近くの金融機関で相談
- 必要書類を提出
- 1〜2ヶ月で「加入証書」が届く
加入証書が届くまでの期間は、申し込み先の金融機関や時期によって多少前後します。そのため、「今年中に加入して節税に間に合わせたい!」という方は、余裕をもって早めに手続きの計画を立てておくのがおすすめです。
年末が近づくと窓口も混み合うため、スケジュール管理を意識して動くと安心ですよ。
加入に必要な書類と準備するもの
事前に準備するものは👇これだけです。
- 開業届(控え)
- 身分証明書
- 印鑑・口座情報
申し込み方法
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行 | 担当者が制度を説明してくれるので安心 |
| 中小機構公式サイト | 事前申請書をダウンロードし、金融機関へ提出 |
多くのフリーランスは、地元の信用金庫や銀行で申し込むケースが多く、「開業したばかりでも大丈夫ですよ」といった丁寧な対応を受けることがほとんどです。
手続き自体も10分ほどで完了することが多く、「思ったより簡単だった」という声もよく聞かれます。
【まとめ】フリーランスこそ「小規模企業共済」で早めに節税と備えを始めよう!
小規模企業共済は、「節税」と「将来資金」を同時に育てる制度です。所得が少なくても、開業1年目から始めることで「控除の仕組み」や「積立の習慣」を身につけられます。
最初の一歩は小さくてOK。月1,000円からでも、未来の自分に投資している感覚を持ちましょう!
「また今度でいいか」と後回しにすると、1年分の控除を逃すことも。”今のうちに動く人”だけが、税金でも将来でも得をしますね。
