確定申告が近づく時期になると、「まだ節税の見落としがあるかも…」という不安がふっと湧きやすいものです。
とくにフリーランスは、収入や経費が年度ごとに変動するため、わずかな”やり残し”がそのまま税金の負担に影響します。SNSやネット上には多くの節税情報がありますが、自分に当てはまる内容だけを見極めるのは意外と難しいですよね。
そこで本記事では、確定申告前に節税の「漏れ」を、10項目で一気に確認できる最終チェックリストにまとめて用意しました。専門用語をできるだけ避けつつ、フリーランス向けにポイントだけを整理しています。
申告前の仕上げとして、サクッと確認してみてください!
- 確定申告が近づき、「節税の漏れ」がないか不安なフリーランスの方
- 初めての申告〜3年目程度で、税金の仕組みにまだ自信がない個人事業主の方
- SNSやネットの情報が多すぎて、何から確認すべきかわからない方
- 会計ソフトを使っているが、「本当にこれで合ってる?」と迷っている方
確定申告前に”節税の漏れ”を防ぐなら、控除・経費・制度の3点確認がカギ
節税はテクニックよりも「漏れをなくす」が9割です。
控除の入力忘れ、経費の拾い忘れ、積立制度の未活用…。どれも「ミスったから税務署に怒られる」とかではなく、あなたの手元に残るお金が こっそり減ってしまうのが本当のダメージですよね。。。
そこで、“直前でも間に合うもの”だけを以下にまとめました。これを見るだけで、主要な節税漏れはほぼ回避できるはずです!
節税チェック①〜③|確定申告で多い“控除漏れ”の確認ポイント
①青色申告の65万円控除は満額?電子申告の条件を最終確認
青色申告は”節税の柱”。しかし、その中でも「特別控除額が最大か?」の確認は必須です。
電子申告にしているかどうかで、控除額が大きく変わります。
- 電子申告(e-Tax)+電子帳簿保存 → 65万円控除
- 書面提出 → 55万円控除
ちょっとの違いに見えて、実際は所得税+住民税に影響するため、手残り額はわりと大きめです。「うっかり書面提出していて55万円だった…」というケース、業界の裏側では”あるある”なんですよね。
もし仮に、今年間に合わなくても、来年に向けて設定しておくのは絶対におすすめです。
②基礎控除・扶養控除・配偶者控除の”家族条件の漏れ”をチェック
控除は”使えるものを使って当たり前”ですが、家族の状況が変わると抜けがちです。
たとえば、以下のような変化があると、前年と同じ申告内容では足りないことがあります。
- パートナーの収入が増えた
- 子どもが年齢で区切りをまたいだ
- 実家で仕送りを始めた
- 親の扶養条件が変わった
特にフリーランスは、「今年は収入が増えた=控除額も変わった」ということがよくあります。
中でも多いのが「子どもの年齢のカウント違い」。4月生まれか3月生まれかで控除の扱いが変わり、年度感覚で判断してしまいミスるケースがあります。
数字より”今の暮らしの様子”から逆算する方が正確ですよ。
③国保・国民年金・iDeCoなど社会保険料控除の入力漏れを防ぐ
社会保険料は、支払った分がまるっと控除対象です。でも…証明書の入力漏れが本当に多いんです。
特に以下は注意です。
- iDeCoの「小規模企業共済等掛金払込証明書」
- 国民年金の領収証書(紙 or データ)
- 国民健康保険料(地域で書類の時期がズレやすい)
フリーランスの保険料は、金額が大きい分、控除漏れすると”ドスン…”と節税額に響きます。SNSでも「去年の国保の支払額を入力し忘れていた!」という声をよく見ます。書類が届く時期が自治体によって違い、混乱しやすいのが大きな理由ですね。
会計ソフトの「控除」欄をひとつずつゆっくり見返すだけで、かなり救済されますよ。
節税チェック④〜⑥|確定申告で見落としやすい“経費の拾い忘れ”対策
④家事按分(家賃・電気代・通信費)の計算漏れを見直す
フリーランスの中には、自宅兼作業場されている方も多いと思います。
そのため「家賃・電気代・通信費」などを 事業分だけ按分して経費化できます。
ですが、これがとにかく漏れやすい。
- Wi-Fi代
- 電気代(冷暖房で変動あり)
- 水道代(作業内容によっては対象)
- スマホの通信料(個人利用と混在しやすい)
特に、“年間の途中で按分割合が変わった”ケースは要注意。たとえば「夏場だけ在宅時間が増える」「冬は暖房代が跳ね上がる」のような生活変化が、按分率のズレにつながります。
会計ソフトで過去1年の支払い一覧を見ると「あれ、これ按分してないやん…」と気付くことが多いです。
⑤Adobe・Canva・ChatGPTなど”サブスク経費”の入れ忘れを防ぐ
デザイン系・Web系フリーランスなら、サブスクは生活インフラの一部ですね。
ただ「年払いの項目」は記帳がズレやすいので注意が必要です。
- Adobe CC
- Canva Pro
- ChatGPT(プロ/チーム)
- Notion AI
- クラウドストレージ
- フォントサービス
これらは銀行やクレカの明細を遡っても、名前がややこしくて抜けがち。中でもあるあるなのが、「海外決済でよく分からない表記だった」というパターンです。
月末に”見覚えのない円建て”があり、調べたらChatGPTチームプランだった…みたいな話も聞きます。
申告前は、クレカ明細を12ヶ月分スキャンするだけで漏れが一気に減りますよ。
⑥書籍・備品・交通費など小額経費の”抜け漏れ”を整理する
フリーランスは「1,000円〜5,000円」の細かい経費が多い職業です。
しかし一方で、”一番忘れられるゾーン”でもあります。
- 書籍(技術書/ビジネス本)
- ノートPCスタンド
- USBケーブル
- カフェ作業時のドリンク代
- クラウドワーク用の交通費
- イベント参加費
特に、「交通費」は実費なのに記帳忘れが(個人的にも)本当に多いような気がします。「Suica・PASMO・ICOCAの利用履歴を出してみたら、思ったより仕事で使っていた」というケースはかなり多いです。
面倒でも、確定申告前に一度だけ履歴をまとめる価値は十分あります。
節税チェック⑦〜⑩|フリーランスが使える“節税制度の最終確認
⑦小規模企業共済の掛金は最大化できているか?(節税効果が大)
小規模企業共済は、フリーランスが使える最強クラスの節税制度。
掛金は全額所得控除になり、手残りに直結します。
- 月1,000〜70,000円の範囲で自由に選べる
- 年末ギリギリでも加入できる年が多い
- 将来の積立金としても残る
フリーランス界隈でも「もっと早く入ればよかった…」という声が特に多い制度。節税・貯蓄・リスクヘッジが一つにまとまっているのが大きな理由ですね。
⑧国民年金基金の掛金を見直して控除を最適化
こちらも掛金がそのまま所得控除です。小規模企業共済ほどフレキシブルではないですが、節税効果は高めかなと。
特に「フリーランス3年目以内」は所得の上下が大きく、不安も抱えやすいため、基金の”固定収入型の保障”は心理的にもプラスになりますね。制度の種類は複数あるため、ムリのない範囲から検討するのがおすすめです。
⑨ふるさと納税の”控除上限額”を確定申告前に再チェック
所得が読みにくいフリーランスにとって、ふるさと納税の”上限額予測”は少し難易度が高め。
- 今年の売上
- 経費の割合
- 控除の大小
この3つで上限額がガラッと変わります。
年末になって「思ったより所得が低かった/高かった」というズレはよくある話です。迷ったら 去年より”少し控えめ”に寄付しておくのが無難かなと思います。
⑩医療費控除・セルフメディケーション税制の対象をまとめて確認
医療系の控除は”見落とし率が高いTOP3″に入ります。
- 家族全員の病院代をまとめると対象になる
- 市販薬(スイッチOTC)も条件を満たせばOK
- 領収書を1年分まとめるだけで判断可能
「家族全員の医療費を合計したら10万円超えてた…!」というのは本当にある話。単体では小さな額でも、1年通すと意外と大きかったりします。
控除額は大きくないように見えて、住民税にも影響するため、忘れず確認しておきたいところです。
証憑・書類の最終チェック|確定申告前に必ず揃えるべきもの
節税についてはOK!…
でも、“そもそも書類が足りない”問題があると元も子もありません。
- 電子領収書(PDF)はメールに埋もれがちなので一括検索
- クレカ・銀行明細の1年分を見返して抜けを拾う
- 交通系ICの利用履歴(CSV)をダウンロードして経費を確認
確定申告前に2時間だけ”紙とデータの棚卸し”をすると、節税漏れがごっそり減りますよ!
【まとめ】確定申告の”節税漏れ”をゼロにして手残りを最大化しよう!
税金は「払うべきもの」ですが、払いすぎる必要はありません。控除・経費・積立制度の3本柱を押さえるだけで、フリーランスの節税は驚くほどシンプルになります。
- 節税は”特別な裏技”より”漏れをなくす”が正解
- 10項目を順番に見るだけで手残りが変わる
- 来年はこのチェックリストをそのままテンプレにしてOK
「もうちょい早く知っておけば…」を今年で終わらせましょう!
確定申告の際には必ず国税庁のHP等で最新情報をチェックするか、不明な点があれば税理士さんに相談するようお願いします。
